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118.「六つのC」再び

皆さまお早うございます。
野暮用で出勤が30分遅れましたので、メール配信が遅れました。

急いで新能登メール(118):「六つのC」再び 送ります。

2018年10月2日(火)北海道新聞夕刊。ノーベル医学生理学賞に選ばれた本庶 佑(ほんじょ たすく)京都大学特別教授(76)の記事で溢れていた。その中に「原石を見抜く六つのC」と題する囲い記事があった。あれ?!これはどこかで見たぞ。記事を読むと本庶さんのウェブサイトには「六つのCを大切に」と掲げてあるそうで、頭文字がCで始まる英単語が六つ紹介されている。その六つの単語、これは確かにかつて見たことがあるし、「能登メール」で紹介した記憶がある。すぐに昔の「能登メール」ファイルを調べてみると、あった!2010年4月5日付「第88回.6つのC」。以下に原文のまま掲載する。

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第88回.6つのC

今から10年前の2000年、筑波大学名誉教授の白川英樹氏が、電気を流すことができるプラスティックを発見し、その研究成果が認められてノーベル化学賞を受賞した。翌年の春、主催者がどこであったか忘れてしまったが、札幌市民会館で白川博士の講演会が開催された。講演題目は「ノーベル賞と物理科学」。ノーベル賞をもらった方の講演なんて滅多に聴くことができないと思って、仕事をほったらかして聴講に行った。その時のメモが手元にあり、次のように書かれてある。

独創性には6つのCが必要。Curiosty(好奇心)、Courage(勇気)、Challenge(挑戦)、Confidence(信頼)、concentration(集中)、Continuation(継続)。

「独創性」と聞くと、誰もが考えつかない珍妙なことを思いつくこと、と思うかも知れないが、「珍妙」はあくまでも「珍妙」であって、役に立たないものをいくら考え出しても、それを独創性があるとは言わない。ドイツの哲学者ヘーゲルの残した言葉に「創造とは蓋然の先見にあり」というのがある。易しく言い直すと、「目新しいことを見つけるということは、極めて当然のことをほかの誰もが気がつかないうちに先に見つけるということである」。創造と独創はほぼ等しいとして、「先見」するためにはある事象に好奇心を持ち、勇気を持って挑戦し、自分を信頼し、集中し、継続すること。すなわち、6つのCが必要らしいことは分かるが、一つくらいのCなら何とかなりそうだとしても、6つとなると、もはや絶望的。

さらに加えて、ホントに独創性や創造性のある人というのは、どちらかというと、奇人、変人のたぐいが多い(ような気がする)。それに「独創的」とは「常識を覆す」ことであり、それまでの調和を破ることであるから、ときには組織の和を乱すことになる。日本の社会はそういう奇人、変人、和を乱す特異な人を許さない風土があり、「あいつはオカシイ、人間的に問題がある」というレッテルを貼られかねない。つまり、能力的、精神的には勿論のこと、組織人として生きている限り、われわれ凡人が独創性を発揮するのはかなり難しい、ということになる。

とまあ、「独創性がない」と言われても、気にする必要はない、というのが今日の結論なのだ。
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以上だが、「六つのC」のオリジナルは誰なのか。とりあえずネットで検索してみた。すると驚いたことに、.2001年.2月9日開催の北海道大学学術講演会「ノーベル賞と物理科学」と題する白川博士の講演会の全文が掲載されていたのだ。その中で白川博士が次のように言っている。「京都大学の医学部に本庶 佑先生という方がいらっしゃいます。彼が昨年の秋にネット上で公開討論をやったのです。独創性、独創的研究とは何かというネット討論です。この中で、かなり長文の意見を寄せられて、「私は教室の若い人に優れた研究者になるための6つのCを説いている」といってます」。オリジナルは本庶先生であった。しかも2000年の秋にはすでにかなりの知名度があったことも分かった。さすがノーベル賞に選ばれる人は違う。つくづくそう思った次第である。

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Author:能登繁幸
「ちょっと斜にかまえたエッセイ集」の第1集、第2集、第3集、ならびに毎週発信の「新能登メール」を収納。

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